経営統合
大津市の地方独立行政法人・市立大津市民病院で、救急医療に携わる医師の大半が一斉に退職することが、滋賀県幹部らへの取材でわかった。院内の救急以外の医師で対応する一方、近接する複数の病院に応援を打診している。しかし医師不足を解消し、診療体制を維持できるかは不透明な状況だ。
市民病院は、救急外来「ERおおつ」が24時間態勢で、休まずに救急患者を受け入れている。集中治療室(ICU)に8床あり、屋上のヘリポートではドクターヘリが離着陸できる。
市消防局によると、昨年1年間に救急搬送した約1万6千人のうち、24・7%にあたる4044人は市民病院が受け入れたという。
大学は400病床以上の新病院開設を想定し、昨年10月に関係する八女、筑後両市、広川町の首長と議会議長宛てに提案書を送っている。
地域の医療体制に関わる問題だが、各首長は統合の是非や協議開始について明確な姿勢を示していない。
関係者によると、提案書は同大学長と医学部長名で出された。
医師不足などを挙げ「近い将来、両病院での診療の継続が困難になる」と指摘し、同様の医療機能を持つ両病院の統合を提案。
その効果として「地域の中核となる基幹病院となり、優秀なスタッフの派遣が可能になる」ことなどを挙げている。
同大は両病院に医師を派遣。
現在、公立八女総合病院で常勤医師47人中45人、筑後市立病院で同35人中30人が同大の医師で占められており、協力がなければ運営が成り立たない。
久留米大の内村直尚・医学部長は1日、取材に対し「距離的に近い二つの病院双方に十分な医師を派遣する余裕はなく、今のままでは厳しい。
深刻になる前に全ての診療科を備えた核となる病院に統合することが医療の質の維持につながる」と説明。
10年以内に新病院開設を希望するが「あくまで提案。関係自治体、両病院はまずは検討する場を設けてほしい」と語った。
統合を提案された両病院だが運営環境は異なる。
公立八女総合病院は八女市と広川町でつくる企業団が運営。2011年度から赤字経営が続き、企業団内では民間委譲も含めた経営健全化策や老朽化した病院の建て替えも議論されていた。
提案書について、八女市の三田村統之市長は「住民に不安を感じさせないことが一番大切。現時点で具体的な検討はしていないが、状況に応じ協議したい」と述べた。
広川町の渡辺元喜町長は「現段階で話すことはない」とコメントした。
筑後市立病院は、同市唯一の総合病院。
1999年に建物の建て替えを終え、2011年に地方独立行政法人の運営となってからは黒字経営が続いている。
筑後市の中村征一市長は「長期的な観点から医師不足について協議する場は必要だが、今すぐに統合の話につながることはない」と話している。
現在の国立病院敷地内に市立病院の機能を統合した中核病院を整備するもので、市立病院は事実上の廃止案。
両病院を含む医療関係者から大きな異論はなく、今後、弘前市、国立病院機構、県、弘前大学医学部附属病院の4者で具体的な協議に入る。
青森県が描いた青写真・・・・
弘前市中心部には750メートルほどの距離に、弘前市立(250床)と国立病院機構弘前(342床)の両病院がある。いずれも老朽化が進んでいる。二つを統合し、中核病院としての機能を持たせる・・・
このまま迷走を続ければ いずれの病院も医師離れを防止することが出来ず,収支が悪化し財政破綻するにいたって,初めて目が覚めることであろう。
県・市・国も,病院を経営する能力がないことを露呈した。
いずれの病院も 公での経営から完全に撤退する日は近い。
※荒尾市も近隣の自治体と病院建設についての話し合いの場を設けた方がいいと思います。
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